みなさまお久しぶりです!「倉本康子の赤星呑み行こっ」本日は「駄菓子屋」よりお届けいたします。
え、駄菓子屋? いきなりとまどうみなさんの様子が目に浮かびます。こちら、駄菓子屋ですが、駄菓子屋じゃない。駄菓子屋じゃないけど、駄菓子屋!
謎ですね(笑)、早速中に入ってみましょう。
うぁ、入った瞬間から懐かしい、落ち着ける感じ、いいわぁ……。
外観といいお店の中の雰囲気といい、好み! これはエロい、昭和的なエロさ(笑)!
「赤星1本お願いします〜!」
え? この動画連載史上最速じゃないかって? だってこんなところに座ったら、まずは一杯呑みたくなっちゃうでしょ。
トクトクトク……
いただきまーす。カンパーイ♪
「どうぞ、お召し上がりください」
そんな、深々と頭を下げていただきまして大変恐縮です(汗)。
ゴクッ、ゴクッ……
ぷはぁ……、今日の赤星も美味い! 五臓六腑にしみ入ります。
と、落ち着いたところで改めてお店のご紹介。今回の場所は、なんと東京のど真ん中ギロッポン(古い・笑)。
六本木の駅からほんの数分、大通りから路地を入ってすぐ、なんですが、目の前には児童公園があり、ポカポカとした春の日差しが降り注いでいて……ここだけ時が止まっているかのような、なんとものどかな印象。
し・か・も! 実は私が所属する事務所の社長と副社長のいきつけのお店なんです。
「ランチのマグロ丼が絶品で、夜も美味しい!」と以前からず〜っと聞いていたんですが、なかなか伺う機会がなく……念願叶って今回取材させていただくことになった、というわけなんです。ね、大将?
「はい、いつもお越しいただいてます(笑)」
と、喉も潤ってご紹介も終わったところで、何か一品いただきたいのですが、オススメは?
「紅白の餃子なんていかがでしょう? 姉妹店で通販している『和味(なごみ)餃子』をお店でも提供していまして、大人気なんです」
ザーギョー! 大好物です。赤星ビール×餃子なんて王道最強コンビじゃないですか。ぜひお願いします。
うわぁ本当に紅白!皮からして赤いんですね!これは映えるわぁ。
「餃子っていう概念を一度外してから食べてみてください。しっかり味が付いているので、最初はぜひそのままお召し上がりいただき、お好みでお醤油やお酢、ラー油をどうぞ」
かしこまりました!ではまず白いほうから……。
うわぁ、すごい! 餃子なのになんだかさっぱりしてる!
「白は鰹出汁で、エビとホタテを使ってるんです」
なるほど〜、それでこんなにスッキリとした味わいなんですね。和風な海鮮系の餃子、これはイイ!
何より焼き加減が最高。見て、この片面カリッと、片面じゅわ〜っとした焼き上がり。
この、カリッムチッな焼き加減、大好きです!
続いて赤いほうをいただきます。ビジュアル的に可愛くて女性ウケしそうですが、お味は?
ん〜!!!
こちらは見た目の可愛らしさとは全然違う、がっつり系。
ニンニクが利いていてガツンとくるけれど、くどさがなくて、いわゆるマイウーな餃子+辛さのコラボ。肉々しくてムチッ、ジュワッと……。白とは餡からして違うんですね。
「赤は豚肉に辛味噌を利かせています」
白の和風味も好きだけれど、このガツン系もたまらないわぁ。せっかくだからO坪氏も、はい、あ〜ん♡(と、デート女子風にカメラマンに食べさせる私)
「うん、コレは旨いですね〜!ビールが間違いなく進むヤツ」
そういえば、なぜ「駄菓子屋」って名前なんですか?
「うちのオーナーが下町出身で、昔子どもがお菓子を買いに駄菓子屋に行っていたように、大人がお酒を呑みに集まるようなお店を作りたい、ということで、駄菓子屋という名前にしたそうです」
なるほど〜、それは昭和の人間に響きますよね。
「はい、昭和の方しか来ないですね(笑)」
お料理の美味しさはもちろんのこと、このくつろげる雰囲気に、六本木とは思えぬコスパの良さ。見て見て、くり蟹(一杯2000円)に、白子ポン酢やあん肝ポン酢も各1100円って……。ふぐの刺身や焼き、唐揚げまでありますよ(各2500円)!
そりゃあ、今はすっかり大人になった昭和の子ども達も通っちゃいますよねぇ。
ランチはいつも大行列で、とくに鮪丼(770円・ご飯大盛りサービス付き)は30分ほどで売り切れてしまうそう。
いちばん人気は、鮪丼セット(けんちん汁付き・880円)で、けんちん汁はおかわり無料、具の量が1.5倍になる鮪定食(1050円)や、もっとがっつり食べたい人向けの具が2倍になるメガ盛り鮪丼(1300円)など……、どれだけ大判ぶるまいなんですか? 六本木でこのお値段、本当に大丈夫?
「ギリギリですがなんとかやってます」
ランチの鮪丼人気からもわかるように、「駄菓子屋」のウリはお刺身類なんです。そこで今回は大将から、イワシのおろし方を教わりました。
写真のイワシのお刺身(880円)は、半分は大将が、もう半分は私がおろしたんですよ〜。
正直、私のイワシさんは小骨が残っていましたが…人生初にしては意外とうまくできたと思いません?
レシピは最後にありますのでどうぞ参考に!
と、大仕事を終えたところで。
実はさっきから気になっていたのが、お店の奥にある木のフタ。なにやら美味しそうな気配が……。
出た〜、おでんではないですか!
はんぺん、ちくわぶ、厚揚げに、牛すじ、昆布、糸こん、そしてもちろん大根も!
冬期限定おでん盛り(1100円)、いただきます♪ まずは大根ですよね。
ほら、やわやわでジュワジュワ〜。この絶妙なしみしみ具合。
大根って、しみすぎちゃってたらお箸で持てないけど、ちゃんとお箸で持てるくらい。それでいて、お出汁がしみしみっていうこの感じ、たまらないわぁ。
あぁ〜これ、コレ♪
舌と上顎でギュッと大根を押した瞬間に、大根にしみこんだお出汁がじゅわっと口の中に広がって……、それを赤星で押し込んだら完成ですよ。
まさに大根は飲み物!
餃子といい、お刺身といい、おでんといい、コスパは抜群だし、初めて来ても懐かしい、“ホーム”のような居心地のよさ!
そしてなにより、にこやかで穏やかなお二人のお人柄!
これぞまさに「大人のための駄菓子屋」ですね。ワタクシ、これからホームとして通わせていただきます。
瀬戸さん、小林さん、本日はごちそうさまでした!
最後にオマケ。
サッポロ☆印のグラスに赤星を注ぐ時の黄金バランスは、泡と液の境目がこの星の肩のところになると最高なんですって!
この、餃子のお隣に並んでいるグラスの泡がベストバランス! ぜひトライしてみてくださいね♪
『駄菓子屋』直伝
イワシのおろし方
①イワシはウロコを取り、頭を落としたら、お腹を切ってワタを出して流水で洗い流す。
②頭側から身と骨の間に指を入れ、指を滑らせるようにして背骨を外していく。指を使ったほうが、包丁で取るよりも小骨が取れる。
③尻尾と、骨の残ったお腹側をそぐようにして切り落とす。
④身と皮の間に指を入れてむいていく。
⑤表面に細かく十字に切れ目を入れて中に残った骨を切っていく。長さを半分にカットして、盛りつけて完成。
さあ、召し上がれ!
動画撮影:大坪尚人
動画編集:植田甲人
写真撮影:松井雄希
構成:立原由華里