昼から飲めるアニスポットな新橋。ザギンから歩けるアクセスが嬉しい。ビジネス街から赤羽や立石まで行かなくても、すぐそこには飲兵衛のオアシスがある。新橋といえば、やはり駅ビルだ。
昭和遺産な新橋駅前ビル。再開発を逃れその姿は今も奇跡的に健在だ。
まだ夕方なのに女性2人で立ち飲みか。いい感じすぎるぜ。俺は赤星探偵団だから素通りして「赤星」を目指す。
ジョンスメドレーのコットンニットTシャツをサラッと着て早く乾いた喉を潤したい。
今日の立ち飲みにはスタンスミスだ。世の中がダッドスニーカーでも俺にはこいつがしっくりくる。
新橋駅前ビルで「赤星」を見つけたのは1階にある「喜楽」だ。まずは今日のおすすめをアニチェック。
はじめての酒場ではまず聞くこと。オーナーの辻長さんに相談だ。おすすめをアニオーダー!
相変わらずウマすぎる! 店内の立ち飲みカウンターはすでに常連であったまっている。中もいいが外もいい感じなので店外の通路で立ち飲みしてみるかな。
自家製炙り〆サバは400円。スヤい!
こりゃあたまらん。ストリートスタイルで〆サバ気絶……駅ビル昇天!立ち飲みグルーヴがパねぇ〜
大赤エビ刺2本は300円。マジでスヤい!おそるべし「喜楽」の刺身クオリティ。甘くて鮮度抜群だしプルプルで「赤星」がとまらない。
ネギ玉子焼き300円。こいつも最&高すぎるぜ。
焼ギョーザ6ヶ250円。強烈にスヤい!この羽根で、乾いた風にかき消されても、もう一度飛ぶのさ。
強烈にウマいぜ。気絶の向こう側でギョー気絶! パリパリ皮に餡が包まれギョービーのエンドレスループが始まる。
「喜楽」には日本酒も揃っていてリーズナブルに立ち飲みでレアな銘柄を楽しむことができる。せっかくなので少しだけいただくことに。
つまみは、炙ったイカではなく、かつおの酒盗100円でいい。
やっぱジャパンだなあ〜立って飲むからこそ、また一味違ったウマさがあるもの。
店内に戻るとカウンターは満席でオーナーとの話に盛り上がっている。常連のレジェンドらしきジャパニーズダンディは、静かにひとり酒だ。ブイシーすぎるぜオヤジさん。俺もあんな歳の取り方をしたいものだ。
調理場にひとり立ちながら包丁をさばき、会話で常連を楽しませるオーナーの辻長さん。俺はその姿にグッときた。男の生き様は働く姿に出るもの。
日頃の疲れを癒すサラリーマン。ほんの少しの時間でも「赤星」で休んでくれ。その背中に「もう今日は直帰でいいだろ」と勝手に心で語りかけてみた。今宵も新橋駅前ビルで多くの人が癒されていくのだろう。
ジョンスメドレー のコットンニットTシャツ。ポロシャツが有名だが、クルーネックも隠れた名品だ。ラフなアメリカ製のポケットTシャツにはない英国製の上品な風合いがたまらない。その着心地とシーアイランドコットンの肌触りはやみつきになる気絶コットンニットだ。
Text:Eiji Katano
Photo:Shimpei Suzuki